脂肪と言う名の服を着て

安野モヨコの『脂肪と言う名の服を着て』を古本屋で買ってきました。
Diet or Die.
怖すぎる…。
最初はぽっちゃりしてるくらいの女の子が、ストレスでどんどん過食してって、太ってく描写もすごいけど、彼氏に嫌われたくない一心で過食しながらエステに通い、無理に吐いて痩せていくのが壮絶でした。
最終的に体重65㎏が三ヶ月で35㎏とか…
主人公の太ってる事へのコンプレックスをはじめ、登場人物のどろどろとした妬みや嫌悪がシュール…安野モヨコは何を言いたかったんだろう?
世の中の大抵の人がそれぞれいろんなコンプレックスを抱えてて、解決しようとしたりしなかったりするよね。
この主人公は痩せた事でコンプレックスを解消できたはずなのに、全然幸せになれない。
内臓の脂肪は落ちたのに、周囲の人の頭についた「デブな人」という脂肪、イメージが取れなくて苦しむ。
最後に、もう一度太れば幸せを取り戻せるとまた太った主人公。そんな彼女に以前通ったエステの人が言った言葉が印象的だった。
『もとから誰のせいでもない 太ったのはそうやって人のせいにしている あなた自身のせいなのよ』
『身体じゃないもの 心がデブなんだもの』
シュールで怖い作品ですが、希望者には貸し出しますもとい貸し付けます。
それではおやすみなさい

脂肪と言う名の服を着て 完全版

脂肪と言う名の服を着て 完全版